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順序

ソードアート・オンライン劇場版 オーディナル・スケール』を観て来た。

小説原作で、テレビアニメ版があっての劇場アニメなので、どれだけ一見さんに優しいかが、第一の不安点。

優しいとかの問題じゃなくて、ファン感謝イベントでの上映でも無い限り、不特定多数に対し、予備知識無し(一般教養は前提にして良いw)で観て楽しめるように出来ていないのは論外。

一応、意識を完全にゲーム世界に没入させる仮想現実ゲームに取り込まれ、ゲーム内での死は現実の死……という試練を経て生還した、主人公たちというのは了解出来、そしてその事件の後日談として始まるすべり出し。

作中の現在では、その事件があってか、拡張現実ツールが大流行。

ゲームも、体はリアルに使い、現実世界で動き回るが、風景や装備を架空の物に置き替え、仮想の敵キャラを倒すスタイル。

そこに、ある意味忌まわしい、最初の仮想現実ゲームのボスキャラが、期間と場所を限定で現れるイベントが始まる。

かつてそこで生きのび、還って来た連中が、懐かしさも手伝い(実際は、ボスキャラの弱点を既に知っているというアドバンテージを生かして、ポイント稼ぎをしたいという不純な動機w)ゲームに次々と参加してゆくわけだが……

まぁ、当然罠な訳で(笑)

導入、キャラ描写、見せ場の作り方、作画……どれも満足行くもので、大雑把に言って『物語』も個人的に好きだし、『良い』と言える内容だった。

しかし、中盤以降の展開が、いわゆるラノベ的と申しましょうか、設定を説明すればオールオッケーよねなやり方でまくられてしまったので、ちょっとがっくり。

事件にちらちら見えた手がかりを、主人公がたぐって、ある人物に行き着くと、そこが東工大なのは置いといて(笑)

その直後に、実はこういう事だったのだーと、黒幕が語り出すのは勘弁よwww

設定は設定で、前提として説明しておけば良いという考えで、主人公たちのアクションシーンでクライマックスを彩るのが本筋……と割り切ったつもりなのかも知れないけど、そこを物語の流れに組み込まず、ぶん投げていいなら、わりと誰でもフィクションって作れるのよねぇ。

2ページ目に世界設定が長大なナレーションで書き込まれている、審査で最初に弾かれる漫画投稿作品みたいなものね(苦笑)

説明でなく、あの黒幕も含めて、作品の大きな流れの中に編み込めていたなら、もっと別の次元の作品になれていたのではないかと思うと、ちょっと残念。

結局、同じようなリソースを用意しても『君の名は。』のような位置に行けないのは、そういう部分であり、ゲームが題材だからとか、ファンタジー世界を舞台にした戦闘シーンが見せ場だから……とか『オタクっぽい』(この表現は嫌いだが)のが原因じゃないのよ。

前に観た、『モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ』で感じたものも、ほぼ同ベクトルだった訳でね。

物語描写を『(設定の)説明』と思っている内は、絶対に抜けだせない穴の底なんだよねぇ……。

本人たちは気付いてもいないのだろうけれど。

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