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スティーブ・ジョブズの伝記

最近になってスティーブ・ジョブズの伝記を読み始めた。Apple 製品が好きで結構持っているので、これでジョブズの伝記まで読んでいたらどんだけ信者なんだよという気がして今まで避けていたのだが、古いインタビューを iTunes で見て興味が出てきた。

それと理由がもう一つある。MacBook Pro 15インチを買って初めて英会話の先生に見せた時、「じゃあこれをプロモーションしてみて」言われて、他人になんと言って Apple 製品を勧めるべきなのかわからないことに気がついたからだ。

自分は好きで使っているが、その理由を客観的な言葉で他人に説明出来ない。UI/UX は AndroidGoogle アプリの方が優れていると思いながら何となく好きなのでたちが悪い。

インタビューの中に一つの答えがあった。優れた能力を持った人間が集まって激しくぶつかり合い、磨き上げた製品に込められた思いは、使う人にも必ず伝わるはずだ、というもの。美しいもの、優れたものを使ってもらうことで、ユーザーのレベルを引き上げ、社会をよりよくしてこそ意味があるのだと言っていた。本当にそう思う。また、ビジネスで Windows が成功したことが悔しいのではなく、あんな三流の製品が世の中に広まってしまったことが残念でならないとも言っていた。まったくだ。もう一つ印象的だったことは、初代 Macintosh が価格を抑えることに細心の注意を払っていたということ。つまり、優れたデザインを持っているから高価でよいのだ、というよくある論調は必ずしも正しくないということだ。

初代 Macintosh を生み出したメンバーは、もう二度とあんな仕事はしたくないと言っているらしい。それだけ大変だったのだろう。日本の工業製品には直感的な美しさがない。最たるものは自動車だ。もう少し頑張って欲しいと思う。

ことの発端はティム・クックだった。Apple ファンの中には、ジョブズ亡き後 Apple は再び没落したという風潮が強い。俺はそう思っていない。ジョブズが復活させた頃とは企業としての規模も位置づけもまるで違う。技術も成熟し、単発のデジタルデバイスではなくエコシステムとしてどう勝ち残っていくかという戦略が重要になってきている中で、クックの手腕は優れたものだと思っている。Google との競争をどう戦うのか興味は尽きない。