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◆改憲案の説明、国会で避ける首相 党総裁と立場使い分け

改憲案の説明、国会で避ける首相 党総裁と立場使い分け

朝日新聞】 05/09 03:05

 安倍晋三首相は8日、自らの憲法改正案を表明して以降、初めて公の場に立った。衆院予算委員会では「首相」と「党総裁」の立場を使い分け、批判を避けたり、秋波を送ったり。党役員会では改憲議論の加速を指示したが、足元からは批判の声も上がっている。

 「どんな立派な案でも、衆参両院で(改憲発議に必要な)3分の2を形成し、国民投票過半数の賛成を得なければ、言っているだけに終わる」

 首相は同日夕、自民党役員会で党内での改憲論議を加速させるよう「党総裁」として指示した。

 役員会に先立つ衆院予算委員会では、「首相」と「党総裁」を使い分け、説明を避ける場面が目立った。

 民進党長妻昭氏は、3日の首相のビデオメッセージについて「唐突感があった。真意を教えて頂ければ」と説明を求めた。安倍政権下での改憲に否定的な立場の長妻氏に、首相は「内閣総理大臣として(予算委の場に)立っている」「この場は、内閣総理大臣としての責任における答弁に限定している」などと述べ、9条に自衛隊の存在を明記するとした改憲案の表明や説明を避けた。

 長妻氏は、自民党が野党時代にまとめた改憲草案をめぐり、首相と論戦した過去を振り返り「相当込み入った議論をした」と食い下がったが、首相は「この場に、自民党総裁として立っているのではない」と述べるにとどめた。

 さらに首相は「自民党総裁としての考え方は、相当詳しく読売新聞に書いてある。ぜひ熟読して頂いてもいい」。委員会室は騒然とし、浜田靖一委員長(自民)が首相に「一部新聞社の件等々あったが、この場では不適切なので、今後気をつけて頂きたい」と注意する一幕もあった。長妻氏は予算委後、記者団に「総裁の立場でも結構なので、一定の範囲は答弁して頂きたい。ちょっと限度を超している」と首相の姿勢を批判した。

 ただ首相は、「改憲勢力」と位置づける日本維新の会丸山穂高氏に対しては、答弁姿勢を変えた。