わずか3年後での映画化に賛否は 『パトリオット・デイ』

ピーター・バーグ監督とマーク・ウォルバーグが3たびコンビを組んだ映画『パトリオット・デイ』を見て来ました。このコンビの映画では、つい最近『バーニング・オーシャン』を見たばかりです。

2013年に起きたボストン・マラソンでの爆弾テロ事件を描いた実録映画です。

【物語】

2013年4月15日。

歴史あるボストン・マラソン大会の開催中、コースの沿道で爆弾が爆発し、多数の死傷者が出る。

現場付近で警備に当たっていた刑事のトミー(マーク・ウォルバーグ)は、FBIの特別捜査官リック(ケビン・ベーコン)に協力を要請され、すぐさま再現された現場で調査を開始。防犯カメラなどの膨大な映像記録から、ふたりの容疑者を割り出す。

…わずか3年前に起きた事件であり(映画は2016年の作品)、傷も癒えていない期間での映画化に賛否はあったと思うのですが、本国での興行は意外にも落ち着いたものだったように感じます。同監督の前作『バーニング・オーシャン』では、実際にあった事故を描きつつも、VFX的な見せ場がふんだんにありました。しかしこの映画では、ドキュメンタリーなタッチに終始しています。

のちにテロに巻き込まれるであろう市井の人々を交互に描き、テロ当日の瞬間に合わせて収束させていくサスペンスの盛り上げ方は劇映画のもの。悪を声高に糾弾することは無くても、見せ方を工夫し、テロの残酷さを訴える出来になっています。

ジョン・グッドマンケビン・ベーコンなどのベテラン俳優による助演には頼もしさがあり、中でもベテラン巡査部長役のJ・K・シモンズの沈着冷静さは見どころです。

この事件で実際に被害を受けた人々がインタビューを受け、3年前を振り返る映像が最後にありますが、その重みには本編以上に言葉を失います。★★★。